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日記

平成28年1月26日の日本昔話

海の底の蛇の目傘:

昔、佐渡の金泉村に八蔵(はちぞう)という魚釣りの大好きな男がいた。
ある日、八蔵が沖合いに舟を浮かべて釣りをしていると、海の底に妙な物を見つけた。
よくよく見てみれば、それは真新しい蛇の目傘だった。「はて、誰がこんな所に落としたものやら?」
八蔵は急にこの蛇の目傘が欲しくなり、海に飛び込もうとした。
するとその時、「しばらく待てぇ~」と、どこからか不気味な声が聞こえたかと思うと、なんと海の底から巨大な蛇の目傘の化け物が現れたのだ。
八蔵は生きた心地もせず、必死に舟を漕いで逃げる。
「待てぇ~、待てぇ~」逃げる八蔵の後ろから、なおも蛇の目傘の化け物は追って来る。
やっとの思いで村に逃げ帰った八蔵が、家の押入れに中に隠れようとすると、押入れの中からはボロボロの蛇の目傘が飛び出した。
八蔵は、これを蛇の目傘の化け物と見間違えて、その場で気を失ってしまう。
翌日、八蔵がこの出来事を村の衆に話すと、八蔵の他にもあの場所で化け物を見たり、恐ろしい目にあった者が大勢いた。
ところで、さっきからこの話を面白くなさそうに聞いている者がいる。村で一番の力持ち、長吉だ。
長吉は、どうせ皆が臆病風に吹かれて幻でも見たのだろうと言い、しまいには「化け物を捕まえて来てやる!!」と言って沖に向って舟を漕ぎ出した。
しかし、この長吉も沖で蛇の目傘の化け物に出くわし、ほうほうの体で村に逃げ帰って来る有様。
翌朝、村の者たちは話し合い、これは傘の祟りじゃろうということで、傘の供養をすることにした。
村人たちは、家々の押入れや軒下にある破れた傘や、使わなくなった傘を集めて、お焚きあげをした。
こうして村人が傘の供養をすると、それ以降、沖に蛇の目傘の化け物が現れることはなくなったということだ。
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