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日記

平成28年1月30日の日本昔話

山の神と孝行娘:

あるところに、お婆さんとヤヨイという娘がいた。
家が貧しいため、一里先の隣村に奉公にいっていた。
気立てのよいヤヨイは夕飯を食べると必ず一膳は残し、夜になると一里先の家に帰り、お婆さんに食べさせ、朝になると戻って働いた。
ヤヨイの奉公も後三日で終わる日の夕方のこと、いつものように家に帰ろうとすると、村はずれの峠で、突然の大雨になった。
ヤヨイは慌てて、道端の大きなセンダンの木の下に駆け込んで、雨が上がるのを待った。その時、センダンから声が聞こえてきた。
「俺は後三日したら、殿様の船材として伐り倒される。船はできてもびくともせず、船下ろしはできないだろう。
殿様は船を動かした者に褒美を取らせると言うだろうから、お前は進み出て、船の艫に立ち、ヤーヨイドッコイセーと言え。それで動くようになる」
その話が終わると雨は止み、夕陽が輝いていた。
ヤヨイは急いで家に帰ると、お婆さんにご飯を食べさせ、いつものように朝には奉公先に戻った。
それから間もなく奉公が明けて帰路に着くと、峠の大きなセンダンの木が伐り倒されるところだった。
やはり、あれは神様のお告げだったんだと、ヤヨイは思った。
それから三ヶ月が経った頃のこと、いよいよ船下ろしの日がやって来た。
朝から見物人が押し掛け、その様子を見守ったが、船は一向に動こうとしない。
どうしたんだ、おかしいぞと騒ぎ始め、船大工も調べてみるが、どこにもおかしなところはない。
すると殿様が立ち上がり、船を動かした者には褒美を取らせるとお触れを出した。
誰もが顔を見合せてざわめくだけだったが、その時、人ごみの中からヤヨイが進み出て言った。
「私が下ろしてみせましょう」
「いいとも、下ろす見込みがあるならやってみろ」
ヤヨイは船の艫に立つと、ヤーヨイドッコイセーと言った。
すると、船は音を立てて滑り出し、やがて海の上に浮かんだ。
これには皆が驚いたが、ヤヨイは神様のお力ですと答えた。さて、殿様は大層よろこび、褒美は何が良いとヤヨイに尋ねた。
「家に六〇歳になる親がいます。その日の食事にも事欠く始末で、冬には温かい着物も着せてあげることができません。
これだけは何とかしてあげたい」
「さても感心な娘。その願いを叶えてやろう」
殿様は褒美として多くの米と着物を与え、二人は何不自由なく暮らしたとさ。
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