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日記

平成28年1月31日の日本昔話

座敷童子:

昔、陸奥の岩手での話です。
ある年の春の日、年老いた旅の僧が一夜の宿をもとめて、一軒の長者屋敷を訪ねました。
何代も続いている長者屋敷は大変立派で華やかで、ここに暮らす長者の孫左衛門もやさしい顔つきの老人で、旅の僧を厚くもてなしてくれました。
その晩、眠っていた旅の僧が物音で目を覚ますと、布団の周りで三人の娘たちが手まり唄を歌いながら毬(まり)で遊んでいました。
子供たちに心癒された僧は、走り回っている娘たちに思わず「そんなに走ると危ないぞ」と声をかけてしまいました。その瞬間、娘たちの動きがパタッと止まり、そのままどこかへ逃げていきました。
翌朝、朝飯を済ませた僧は、昨夜の話があまりにも不思議で気色悪いので孫左衛門には話すことができませんでした。
孫左衛門にお礼を言って、旅の僧はそのまま屋敷を出ました。
それから、何年か月日がたったある日の事、旅の僧がひさしぶりに長者屋敷の近くを通りかかりました。
すると屋敷から三人の娘たちが出てきました。旅の僧が「あんたたちは、長者屋敷の者かね?」と尋ねると、娘たちは「これから出ていく所だ、隣村の長左衛門の屋敷に行く」と言って、立ち去って行きました。
長者屋敷の孫左衛門はもう亡くなっていて、今は見るからに欲深そうな若い当主に代替わりしていました。
それで旅の僧は、さっきの娘たちは座敷童子だったのだろうと気が付きました。
座敷童子に出ていかれた長者屋敷は、まもなく不幸な出来事が続きみるみるうちに没落し、隣村の長左衛門の屋敷は、とんとん拍子で栄えていったという事です。

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