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日記

平成28年4月20日の日本昔話

鯨石:

南部の国・八戸の鮫浦と言う浜に、毎年姿を表す大きな鯨が居た。人々はこの鯨に「鮫浦太郎」と名前を付け、近隣の守り神として崇めていた。若い頃、時化た海に出て溺れかけた所処を鮫浦太郎に助けられた「庄内のじい様」と言うおじいさんもその一人だった。
ある年、それまで元気に姿を見せていた鮫浦太郎がふっつりと姿を見せなくなってしまう。
心配する人々に庄内のじい様は「皆の衆も俺と一緒に弁天様の社に拝みに行ってくれ、鮫浦太郎様の無事を願ってな」と声をかける。
ある夜、じい様の夢枕に鮫浦太郎が現れ、苦しげにこう語り出した。
「じい様、俺は何としても皆の待つ鮫浦に戻りたいが、もう叶わぬ事かも知れぬ・・・」
鮫浦太郎が言うには、名前をもらった鯨は毎年海の底の小石を拾って飲み混み、それが33個溜まると本当に浜の神様になれると言う鯨の掟があると言う。
今年は念願の33年目、紀州(和歌山県)の海で最後の小石を飲み込んだ所処で、不覚を取って鯨捕りの漁師達に銛を撃ち込まれたのだ、との事であった。
「俺は力を尽くして泳いだが、自分が何処をどう泳いでいるのかもう判らなくなった・・・さらばだ、庄内のじい様」
目覚めたじい様が不安に駆られて浜辺に出ると、其処には背に銛を突き刺したまま死んだ鮫浦太郎の変わり果てた姿があった。
じい様を始め人々は嘆き悲しみ、せめて供養をしようと鮫浦太郎の骸に手をかけた途端、朝日を浴びて太郎の躯は石へと変わって行った。
太郎の霊がこの浜を離れたくないのだと悟った人々はこの石を「鯨石」と名付け、浜の守り神として大切にする事にした。
以来、鮫浦の浜には鯨の群れがイワシの大群を追い込み、豊漁になる事がしばしば続いたと言う。
この鯨石、今は八戸の西宮神社に大切に保存されているそうな。
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