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日記

平成28年6月04日の日本昔話

手出し峠

昔、ある所に貧しい村があった。
その貧しい村の中でも一番貧乏なのはおリキの家だった。
おリキは死んだ亭主の仕事を継いで木こりをしていたが、おリキの一人息子、九助(きゅうすけ)はどういうわけか家の中の仕事が好きで、おリキは近所から針仕事をもらっては九助にやらせていた。
そんなおリキの悩みは、九助にもっと男らしい男になってほしいということだった。
ところでこの頃、村はずれの峠のほら穴から化け物が出るという噂がたった。
村の衆は、化け物の噂を聞いて震え上がり、当分の間は街に行けないと困っていた。
ところがこれを聞いた九助は、「ふん、化け物一匹でまた大騒ぎしとるんかい?化け物なんかイチコロじゃ!」と息巻く。これを聞いた村の衆、「それなら、今からお前が退治に行ってこい。」
と言う。しかしそう言われると九助は「オラ、いまは忙しいんじゃよ。」
と言ってすごすごと家に帰って行った。
この様子を見ていたおリキは、その夜九助にこう言った。「男はな、一生に一度くらいは人をあっといわせにゃあかんな。」こう言って、おリキは九助に峠の化け物を退治するよう言った。
九助は震え上がり、腹が痛いと言って布団にくるまってしまう。するとおリキは、柱にまさかりを投げつけてこう言った。
「九助や、男は言った以上はやる!それが男の値打ちじゃ。」
九助は峠の化け物も怖かったが、まさかりを投げつけるおっ母のほうがもっと恐かったので、泣く泣くまさかりを手に、峠へ向かった。
九助がほら穴の中を覗くと、中から大きな目玉がギョロっと九助を見据えた。
「出た~~!」九助は慌てて逃げ帰った。
おリキはそれを聞いて、「よくやった。
目ン玉を見りゃ、もう退治したようなもんじゃ。」
と誉めた。そして次の日も、化け物退治に行くように言った。
九助がいやがって寝ようとするものなら、またまさかりが飛んでくる。
九助はまた泣く泣く峠のほら穴へと向かった。すると今度は、ほら穴から水かきが付いた大きな手が飛び出した。
九助は、またもやすっとんで家に帰って来る。
そしてまた次の夜も九助は泣く泣く峠へ行く。
すると九助の目の前にヌッと化け物が現れた。何と化け物の正体は、巨大なガマ蛙だった。
九助は恐ろしさのあまりまさかりを振り回すも、ガマの化け物は襲って来る。
九助は、とうとうガマに捕まってしまった。
しかしガマの前足に叩かれたはずみで、まさかりは九助の手から離れ、宙を飛んでガマの頭に命中した。そしてガマはその場にドシンと倒れた。
次の朝、死んだガマ蛙を見て、村の衆はスッカリ九助を見直した。
これを一番喜んでいたのはおリキだった。
それからは九助が山で木を切り、おリキが針仕事をするようになった。
そしてガマの大きな手が出た峠は、手出し峠と呼ばれるようになったそうな。
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