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日記

平成28年6月05日の日本昔話

けちんぼ女房

昔ある村に、心やさしい伊助が年老いた母親と住んでいた。
伊助には自分勝手で意地悪く欲深な女房がいて、いつも母親に意地悪をしていた。
ある日のこと、伊助がいつものように釣りに出かけて帰ってくると、土間に置かれた小さな箱の前に嫁が立っていた。
その箱には母親が入っていて、これから山に運んで焼いてしまおうというのだ。
断りきれない伊助に片方の棒を担がせ、母親入りの箱を山まで運んだ嫁は、さっそく箱に火をつけようとした。
伊助はすきをみて母親を箱から出し、こっそり岩かげに隠した。
そうとも知らず嫁はためらうことなく箱に火を付け、さっさと伊助を引っ張って山を下りて行った。
母親は真っ暗な山の中に一人残されたが、どこからか大勢の声が聞こえてきた。
おそるおそる見ると、そこには鬼たちが集まって宴会をしている最中だった。
母親は震えながら岩かげに隠れていたが、鬼たちが下手くそに踊る調子に合わせて、ついつい踊り出してしまった。
踊りの上手な母親はすっかり鬼たちに気に入られ、鬼たちと一緒に朝まで踊りあかした。
鬼たちは楽しかった踊りのお礼にと、欲しい物がなんでも出てくる打ち出の小づちを母親に渡した。
一方、伊助はとうとう嫁から家を追い出され、母親のいる山へやってきた。
伊助と母親は再会し、打ち出の小づちで立派な家を出し二人で幸せに暮らすようになった。
それに引き換え嫁はますます貧乏になり、とうとう行方知れずになってしまったそうだ。
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