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日記

平成28年6月15日の日本昔話

天人の嫁さま

昔、人里離れた山奥にケシ作りの長兵衛という男が住んでいた。長兵衛は、千人刈りと言われる程広い畑にケシを作って暮らしていた。
しかし、こんな山奥なもので嫁のなり手もなく、それは淋しい毎日だった。
そんなある日、長兵衛が家で横になっていると、どこからともなく美しい音色が聞こえて来た。
長兵衛が不思議に思い外に出てみると、なんとケシ畑の上で天女が美しい音色に合わせて優雅に舞っていたのだ。
やがて天女はケシ畑に降り立つと、綾衣(あやごろも)を花にかけてスヤスヤと寝入ってしまった。
長兵衛がそっと近づけば、それは正にこの世のものとは思えぬ美しさ。
長兵衛は、こんな綺麗な人を嫁さんに出来たらと思い、一計を案じて天女の衣をケシ畑の中に隠してしまった。
やがて目を覚ました天女は、大切な衣がなくなってしまい、畑の中で立ち尽くしていた。そこへ長兵衛は何食わぬ顔で現れ、「広い畑で衣がどこにあるのか見当もつかない。
ケシの花が散って、ケシ坊主になってから一緒に探してやるでな。
それまでオラの家に来るがええ。」長兵衛はこう言いくるめて、天女を自分の嫁さんにしてしまった。
それから時が経ち、ケシの花は散り、千人刈りの畑は一面のケシ坊主となった。
そこで天女は衣を探してくれるよう長兵衛に頼んだ。
ところが長兵衛は天女と別れたくなかったので、まだ葉が青々と茂っていると、なんやかんや言い訳をして衣を探そうとしなかった。
仕方なく天女は、果てもない千人刈りの畑の中を1人で衣を探した。しかし、何日経っても衣は見つからず、天女は悲しそうに畑に立ち尽くすのだった。
この姿を見て、さすがに長兵衛も可哀想に思い、衣を隠した所に天女を連れて行った。
ところが、衣は長い間風雨にさらされ痛んでおり、使えなくなっていた。
そこで天女は、新しい衣を作るため蓮の花茎(かけい)を千本集めて来るよう長兵衛に頼んだ。長兵衛は、天女の笑顔見たさに、何とか千本の花茎を集めた。
すると天女は、蓮の花茎から目にも見えないような細い糸を紡ぎ出し、その糸で衣を織り始めた。
長兵衛が翌朝起きてみると、衣は出来上がっており、さらに驚いたことに天女は立派な男の子を産んでいた。
天女が言うには、その赤子は天の子で、乳が無くとも育つと言う。そして、赤子を自分だと思って大切に育てて下さいと言い残し、空に飛び立ってしまった。
その後、長兵衛が天女を恋しく思い畑から空を見上げると、天女が夫と子どもを呼ぶ声が聞こえてきたそうだ。
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