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日記

平成28年6月20日の日本昔話

オドテさま

むかし、岩手県は九戸(くのへ)の江刺家岳(えさしがたけ)に1人の若者が住んでいた。この若者、ふもとに住む金持ちの乙名様(おとなさま)の牛を世話して暮らしていた。
そんなある日のこと、若者がいつものように山で牛に草を食ませ、ふもとの乙名様のところに牛を返す帰り道のことだった。若者は、藪の中でピカピカ光る2つの目のようなものを見つけた。
やがて、それは若者の前に正体を現した。それは毛むくじゃらの顔に、ふくろうのような大きな目を持ったおかしな生き物だった。
若者が、「はて、これは鳥だべか?それとも人間だべか?」と思っていると、その生き物は、「おめぇ、オラの事を鳥だべか人間だべかと思っているな?ドッテン、ドッテン。」と若者の心を見透かすように言った。
若者は肝を潰してしまい、牛を連れてその場から逃げようとした。しかしその生き物は、自分を乙名様の所に連れて行けと言い、ピョンピョン飛び跳ねながら若者の後をついて来る。
こうして、謎の生き物は若者と一緒に乙名様の屋敷までやって来た。若者が乙名様に見せると、その不思議な生き物はオドテ様と名乗った。そして乙名様の心を読み、こう言った。
「これこれ乙名様、おめぇさまは今、オラを見世物に売ったらえらい金儲け出来るべなぁと思ったろ?ドッテン。」これには乙名様もびっくり仰天してしまい、オドテ様を神棚に祀る事にした。
このおかしな神様の噂は、すぐに村中に広まり、村人がこぞって乙名様の屋敷にやって来た。
そこで村人は、試しにオドテ様に天気について聞いてみた。するとオドテ様は、明日は晴れ、明後日は雨と言う。
そしてこの言葉はピタリと当たった。
乙名様はこれで金儲けが出来ると思い、いたる所に立て札を立ててこの事を知らせた。そしてオドテ様の前に大きな賽銭箱を置き、オドテ様に何か占ってもらいたい人は、さい銭を入れるように言ったのだ。
さて、オドテ様の占いは何でもかんでもよく当たるので、人々は次々にやって来て賽銭箱は小銭でいっぱいになった。
ところがある夜、この乙名様の欲深さに嫌気がさしたオドテ様は、賽銭箱の中の小銭の山を抱えて乙名様の屋敷から飛び去ってしまった。オドテ様は、小銭を村中にばら撒きながら、江刺家岳の若者のところに飛んで来た。
オドテ様は言う。「オラ、働くやつは好きだ。オラが今から石になるから、その石に向かって占えば何でも当ててやる。だから、これからは銭儲けして一生楽に暮らせ。」そう言うと、オドテ様は若者の前で石になってしまった。
ところが無欲な若者は、オドテ様の石を全く使わず、その後も牛飼いのまま一生を過ごしたと言うことだ。
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