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日記

平成28年6月28日の日本昔話

神さまの縁結び

昔、陸奥(みちのく)のある村にお花と権太(ごんた)という恋仲の男女がいた。
二人は結婚を考えていたが、お花は大百姓の大事な一人娘、一方の権太は村一番貧乏な小百姓。
お花の両親がこの結婚を許すはずがなかった。
そんな9月も末のある日、権太は柄にもなく大奮発して赤飯を炊いた。
そして、その夜お花と二人で村の神様の祠に炊いた赤飯をお供えした。
来月は10月。
全国の神様が出雲に集まって縁組を決める月。二人は村の神様に、出雲に行って二人の縁組を取り計らってもらうようにお願いしたのだ。
思わぬ難題を持ちかけられて困ったのは神様。実はこの陸奥の神様、出雲どころか陸奥から出たことがなかったのだ。
それでもお供えをもらって願いを叶えないでは神様の名が廃る。
神様は重い腰を上げて出雲へと旅立った。
途中、いくつもの山や谷を越えて、陸奥の神様はとうとう出雲にやって来た。
そこで陸奥の神様が見たものは、たくさんの米俵などを手土産に持ってきた立派な身なりの神様たちだった。
どこを見渡しても陸奥の神様のようなみすぼらしい格好をした神様はいない。
陸奥の神様は、身の縮まるような思いで会場に入り、一番下座の席についた。
さて、出雲の神様が現れ、いよいよ縁結びの審議が始まった。
陸奥の神様は立派な神様たちの中で、お花と権太の縁組についてなかなか切り出せずにいた。
そうしている間にどんどん日は過ぎ、とうとう審議も最終日になってしまった。
そうして審議も終わろうかという時、「権太とお花を夫婦にして下されー!!」陸奥の神様は割れんばかりの大声で叫んだ。
この大声に会場の神様たちは肝を抜かれたが、そこまで陸奥の神様が言われるなら大丈夫だろうと言うことでこの件は了承された。
どうにかこうにか務めを果たした陸奥の神様は村に帰り、お花の両親の夢枕に立ち、お花と権太を夫婦にするよう告げた。
こうしてお花と権太はめでたく夫婦となり、陸奥の神様に毎日お参りして、いつまでも仲良く暮らしたそうじゃ。
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