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日記

平成28年6月29日の日本昔話

お萬の火

ある村にお萬という身寄りの無い女が牛と一緒に暮らしていた。
彼女は牛とともに毎日荷物運びの手伝いをして、生計を立てていた。
ある年、雨が降らず延々と日照り続きで、村は酷い飢饉状態だった。
人々の心は荒み、農作物が盗まれる被害があちこちで出始めていた。
そんな状況ゆえ、お萬も仕事を断られ続け、仕方なく牛とともに川で水を飲み続けて飢えをしのいでいた。
ある日、耐え切れなくなったのだろうか、牛が暴走し『うしくい淵』に足を滑らせて落ち、沈んでしまう。
お萬は絶望しかけたが、「うしくい淵に沈んだ牛が、山を潜って反対側から姿を現した」と言う伝説を思い出し、「山を越えればべこに会える」と信じて山越えを決意する。
しかし、長らく満足に食事をしていないお萬に山越えをする体力などなく、近所の住民に「食料を分けて欲しい」と願うも受け入れられなかった。 空腹に耐えられず、思わず大根を抜いてかじり始めたお萬の周囲を、見張っていた村人達が取り囲む。
先日から続いていた大根泥棒と間違えられたのだ。
お萬はかじりかけの大根を差し出して詫びるが、村人達は彼女を大根泥棒と決めつけ、縛り上げて無理矢理『うしくい淵』に沈めてしまった。
鈴のついた牛の手綱を最期まで握り締めた状態で。
しばらくして、村にはようやく雨が降り、翌年は豊作となった。
豊作祭りの日、1人の酔っ払いが川縁を通りかかると、チリンと鈴の音がした。
「鈴とは風流な・・・」と酔っ払いが感心しているのも束の間、無数の鬼火が川面に浮かび上がり、「べ~~こ~~~」と恨めしげな声とともにお萬の姿が浮かび上がった。
この話を聞いた村人達は、自分達のした仕打ちを後悔しお萬の霊を供養したが、余程恨みが深かったのか、その後もしばらくの間鬼火は浮かび続けたと言う。
村人達はこの鬼火を「お萬の火」と呼んだそうな。
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