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日記

平成28年8月06日の日本昔話

わらび山

昔々、ある所に貧しい村があった。
この村が貧しいのには訳があった。それと言うのも、この村では雨が降る度に村はずれのはげ山から洪水が押し寄せ、せっかく植えた苗が駄目になってしまうからだった。
さて、このはげ山のすぐ下に、村でもとりわけ貧乏な五助という男が住んでいた。
五助は今日も空腹に耐えながら野良仕事をしていた。明日は八十八夜。
皆で餅をついて村のお社にお供えする日だ。ところが五助の家にもち米など一粒もない。
仕方なく五助は隣近所をまわって、もち米を分けてもらった。
こうして、ようやく五助も村のお社に小さな餅をお供えすることが出来た。
そして、今年こそは稲が丈夫に育つようにと、村の皆と一緒に神様にお願いするのだった。
するとその夜の事、神様が五助の夢枕に立った。
神様は、貧乏にもかかわらず餅を供えた五助の行いを褒め、褒美を授けると言うのだ。
五助が神様について行くと、そこには七つの蔵があった。
七つの蔵にはそれぞれ、米、金、藁(わら)、刀、鉄砲、着物、馬が入っており、どれでも好きな蔵を一つ五助にやると言う。
五助は考えた。こんなにたくさんの金の使い道は知らない。
米もいつかは無くなる。刀や鉄砲では畑を耕せない。そこで五助は藁の蔵をもらうことにした。藁の使い道には困らなかったからだ。
翌朝、目が覚めると果たして五助の家の裏には、藁が山のように積まれていた。
夢で見たことは本当だったのだ。五助は、藁を燃やした灰を畑に撒き肥料にしたが、山のような藁はちっとも減らない。
するとまた五助の夢枕に神様が立ち、残った藁をはげ山で燃やせと言うのだ。
五助は神様に言われた通り、藁を全部はげ山に運ぶと、藁に火をつけた。
するとどうだろう。藁を燃やした灰が肥料となり、はげ山にたくさんの蕨(わらび)が芽生えたのだ。
この蕨を売ることで村人の生活も楽になり、さらに山には木も根付き、数年の内に山は緑に覆われた。
おかげで村が洪水に悩まされることも無くなり、村は毎年豊作に恵まれたということだ。
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