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日記

平成28年8月30日の日本昔話

孫平じさの石コ

秋田県のある村に、自分の物なら舌を出すのも嫌だという、けちんぼな市左衛門という大金持ちがいた。
ある年の秋、市左衛門は江戸見物から、熊野神社へ参拝に行こうと、柄にもない事をおもいついた。
連れをさがしても皆に断れるので、人のいい孫平じいさんと一緒に行くことになった。
次の日の朝、財布に鍵までかけた市左衛門と孫平じいさんは、江戸見物に出かけた。
そして、二人は江戸に入り、孫平じいさんは見るもの聞くものが、たのしかったが、市左衛門は出会う人々がみんなスリに見えて、財布のこと気にしてばかりいた。
そこで、早々と江戸を抜け出し、熊野神社へ向かった。参拝を済ませ帰る途中、市左衛門はこの世で見たこともない、綺麗な小石を拾った。孫平じいさんには内緒にした。
そして、30日ぶりに村に着き、小石を高く売りつけようとした市左衛門が改めて見てみると、ただの小石に変わっていた。
怒った市左衛門は小石を、自分の家の庭へ捨てた。
一方孫平じいさんは、旅の疲れで寝ていると、夢枕に神様が現れ、「市左衛門の拾った、石コを譲り受け、ねんごろに祀るといい。」
という夢を見た。この夢を何度も見るので、小石の事を知らない孫平じいさんは、ある日村人たちから借りてためた1両で、市左衛門から小石を譲り受けた。孫平じいさんは、家に戻り小石を神棚に祀った。
すると、小石は元の綺麗な石に戻り、段々と大きな石になり、それにつれて孫平じいさんには、いい事ばかりが続き、大金持ちとなった。
市左衛門の家は、段々さびれて無一文となってしまった。
そしてあの石は、今でもどこぞの神社にあるという。
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