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日記

平成28年10月08日の日本昔話

雪むすめ

むかし北国の山奥に、樵の吉助(きすけ)爺さんと婆さんが住んでおった。 山の麓はもう春だというのに、山奥はまだ雪深いある夜のこと。爺さんと婆さんは囲炉裏の前で、麓の村へ嫁に行った娘の話をしておった。
娘は毎年春になったら、必ず二人に会いに来るという約束じゃったので、二人は春が来るのをとても楽しみにしておった。
すると「こんばんは」という声が聞こえてきた。婆さんが戸口を開けてみると、自分の娘にとても良く似た娘が立っておった。
婆さんは娘の氷のように冷たい手を取り、部屋の中に招き入れた。
その途端、荒れ狂っていた吹雪はぴたっと止んだ。
娘は「私はもっと北の国へ行かなければならないのです」と言ったきり、どんな質問にも何も答えなかった。
ただ、爺さんと婆さんが自分たちの娘の話を聞かせると、娘の目から涙が一粒こぼれ、手の上で粉雪になって散った。
爺さんが茹で栗や芋粥を勧めても、娘はそれを断り「ありがとうございました。私がここにいると娘さんは帰ってこられません。
私がいると春がやって来ないのです」と言うた。爺さんが娘を止めようとその手を取ると、まだ氷のように冷たかったそうな。
娘が立ち上がると、今まで収まっていた吹雪がまた荒れだした。囲炉裏の火が消え、冷たい風に乗って雪が家の中に入ってきた。
そうして娘の体は見る間に雪に変わり、煙のようになって天井の煙出しからスゥッと消えてしもうた。
あれは夢か、狐か狸の仕業かと驚く爺さんに、婆さんは「あれは雪娘じゃ。昔から雪娘を火にあてると北風が迎えに来るという。
それに雪娘の手は氷のように冷たくて、触ると凍え死ぬそうじゃよ」と言うたそうな。
爺さんと婆さんは娘の手に触っても死なんかったし、二人は何となくあの娘が自分の娘のような気がして、涙をこぼしたそうな。
そうして爺さんは、明日は娘が訪ねてくるような気がすると言って婆さんを励ました。
翌日は昨夜とはうって変わった暖かい日じゃった。「婆さん、娘がやってきたぞ~!」日に照らされた庭に爺さんの声が明るく響いておった。
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