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日記

平成28年10月25日の日本昔話

阿古耶の松

昔、奥州の藤原豊光(とよみつ)という豪族に、阿古耶という娘がおりました。
ある晩、阿古耶が琴を弾いていると、老松のある丘で琴の音に合わせるように舞を舞う若者が現れました。
その若者の舞は素晴らしいもので、それから毎晩のように琴を弾くと現れる若者に阿古耶は徐々に惹かれていきました。
そして、どちらからともなく会い、二人は人目を忍ぶ仲になりました。
阿古耶は「あなたはどちらの方ですか?」
と問うと、若者は「千歳山の方から」「お名前は?」と問うと、「名取の太郎」と答えるだけで、それ以上はいくら聞いても教えてくれませんでした。
しばらくして、名取の川で洪水が起こり、流された橋を掛け直すことになりました。
橋の材木を探した結果、千歳山の丘に生える老松を材料にする以外はないという結論になりました。
明日、老松を切り倒す作業に入る時になって、その晩現れた若者はいつも以上に憂えた顔をしてやってきて、阿古耶に自分が老松の精であることを明かしました。
そして、自分が切り倒されるのはもはや定められた運命であると言い、阿古耶に引導を渡して欲しいと頼むと、泣きながら引き止める阿古耶の前で霧のように消えてしまいました。
翌日切り倒される作業に入った老松は、最後の嘆きのように松の葉を散らしながら、夕暮れには切り倒されてしまいました。
ところが、切り倒した老松を運ぼうとすると全くびくともしないのです。
人を増やし、縄も増やしても全く動きません。
その様子を見ていた阿古耶は、「引導を渡して欲しい」と言った若者の言葉の意味を知り、現場に行きました。
そして「貴方の最後の願い通り、私が導いて差し上げます」と言って、かけられた縄を軽く引っ張るとあれほど動かなかった老松はするりと動き出しました。
名取川に新しい橋はかけ直され、阿古耶は老松が生えていた場所に新しい若い松を植えて、その横に草庵をむすびました。
阿古耶は生涯をその草庵で閉じ、彼女が植えた松は時を経て立派な松に成長しました。
人々は、その松を「阿古耶の松」と呼んだそうです。
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