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日記

平成28年10月26日の日本昔話

笛吹沼と蛇喰見

昔、出羽の国の庄内へ一人の若侍が大事な手紙を持って清水城へ届けに行く途中のことです。
山を超え最上川を見下ろしながら下っていると美しい沼が見えてきました。
若侍は、休憩がてらに一曲吹くことにしました。
一曲吹き終わる頃、若侍の目の前に美しい娘がいました。
娘は足首だけをつけた状態で水の上に立っているのです。
娘は「もうしばし笛を吹いて欲しい」と懇願しましたが、ぞっとした若侍は「帰りにもう一度沼に寄って笛を吹くから」と、慌てて出発しました。
若侍はその日のうちに用を済ませ、清水城下で一泊したあと乗合船で帰路につきました。最上川を順調に船は進んでいましたが、
蛇喰見(じゃばみ)淵まできたところでどうしたことか船はピタリと止まってしまいました。
船頭は「主に魅入られた者がいるので、判別するために大切なものを一つ川へ投げ込んでくれ」と客たちに言いました。
若侍が大切な笛を川へ投げ入れると、笛は垂直に立って船の周りを回り始め、若侍の前でぴたっと止まってしまいました。
若侍は逃れることは出来ないのだと観念すると、その場で船をおりました。
若侍は川に沈むことなく足首を水につけたまま立つことができ、
船の客たちに少し悲しそうな顔をすると、導くように進む笛のあとをスタスタと歩いて沼の方へ消えていきました。
船頭達は呆然としましたが、船は何事もなかったかのように動き始めました。
「蛇喰見というのは、千年生きておる雌のウワバミのことじゃ」船頭はぽつりと呟くようにいうと、その場をあとにしました。
それからというもの、月の綺麗な晩になるとあの沼の底から悲しげな笛の音が聞こえるようになり、「笛吹沼」と呼ばれるようになりました。
そして船が止まってしまった淵のあたりには、人は近づかないようになったということです。
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