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日記

平成28年11月08日の日本昔話

はじめて降った雪

昔むかし、福島県の会津地方あたりでは1年じゅう陽気でぽかぽかしておって冬になっても寒さを知らずに過ごすことができましたそうな。
ところで、ある村では領主様が突然、お見回りに来られることになりました。さぁ大変。
何しろ昨年、となり村では、村にちりが落ちていたという理由で、打ち首になったり牢に捕らわれたり年貢が倍にされたりしたそうな。
村人は総出で掃除をするが風が吹けばまた元通り。
その日の夕方、村の茶屋で集まって相談するが、ほとほと困っておった。
そこへ、旅の坊さんが現れた。お茶をふるまわれたお坊さんは「こういうことは何とかなるもんじゃよ」と不思議なことを言うたそうじゃ。
村人は坊さんの言うことを信じることはできなかったが、どうすることもできんかった。
夜が更けるにしたがい、村人の不安はどんどん募っていった。村人のひとりが「あのうそつき坊主だけはがまんならねぇ。ぶっ叩いてやる。」と、外に飛びだすと、あたりは雪景色になっておった。
会津地方では、その頃まで雪というものは降ったことがなかった。それでこの白くて冷たいものが何なのか分からなかった。
「お坊さんが言われたのはこのことではねぇだか。」村にはもうちり1つ見つけ出すことはできんかった。
「これで領主様が来られても大丈夫だ。」
村人が坊さんにお礼を言いに行ったが、もうどこにもおらんかった。
それからこの地方では毎年雪が降るようになり、大雪豊作というて雪がどっさり降った年は穀物の収穫も豊かになったという話じゃった。
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