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日記

平成28年11月28日の日本昔話

こわしみず

昔、福島は石川の里に、庄助と庄吉という二人の兄弟が住んでいた。
二人はまだ幼かったが、病気で床に伏している父親に代わって毎日炭を焼き、これを町に売りに行って暮らしを立てていた。
ある日のこと、二人は山の炭焼き小屋に向かう途中、山道で弱って動けなくなっている狐を見つける。
これを見た兄の庄助は、自分の着ている綿入れを狐にかぶせてやった
。また、腹を空かせていた狐に、二人の持っている握り飯も分けてやった。
それからしばらくして、里に雪が降る頃。雪が降り始めるとともに、父親の具合は悪くなり、近頃は食欲もなくなって、体は弱まる一方だった。
見かねた兄の庄助は、深い雪の中、町まで炭を売りに行くことにした。父親に食べさせる暖かい粥と、煎じ薬を買うためだった。
しかし、あいにく炭はどこの家でも足りていて、煎じ薬と米を買うほどの金にはならなかった。
手ぶらで家に帰る訳にも行かず、せめて薬になるユキノシタの芽を摘もうと、庄助は雪山の中にユキノシタの芽を探した。すると、どこからともなく、美しい鈴の音が聞こえ、甘い香りがただよってくる。
庄助が鈴の音と甘い香りに誘われて歩き出すと、その先には美しい娘が立っている。娘は庄助に言う。
「庄助さん、神様のお告げです。足元を掘ってごらんなさい。そこから湧いてくる水は薬水ですよ。」
庄助が足元の雪を掻き分けると、娘の言葉どおり、そこからは甘い香りのする水が湧いてくるではないか。
娘は、その清水を父親に飲ませるように言うと、庄助に綿入れを返して去って行く。そう、この娘はいつか庄助が助けた狐だったのだ。
湧き水は諸白(もろはく:上等の酒)のような芳醇な香りで、庄助が湧き水を父親に飲ませると、父親の病気はみるみる良くなり、また以前のように働けるようになった。
この事を聞いた村人は、親は諸白、子は清水と唄い、親思いの兄弟を褒め称えた。そしてこの唄の文句から、狐の教えた湧き水は、こわしみずと呼ばれるようになった。
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