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日記

平成28年12月02日の日本昔話

宝の川

昔、福島県の西会津、鬼光頭川(きこうずがわ)沿いのある村に、木こりの父親と娘が住んでいた。娘の名はおゆきといい、5年前におっかあが他界してから、おっとうと2人きりで暮らしていた。
そんなある日のこと、おゆきのおっとうは、木の下敷きなった仲間を助けるため、誤って自分も木の下敷きになってしまい、亡くなってしまった。
村の者たちは、仲間を助けるために命を落としたおゆきのおっとうに、残されたおゆきの面倒は必ず見ると、墓の前で約束した。
ところが、おっとうが死んでしばらくは、あれこれとおゆきの面倒を見てくれた村の者も、次第におゆきに目をかけなくなった。仕方がなく、おゆきは川でシジミを採り、これを宿場に売りに行って生活していた。
そんなある夜、この辺りの村々の世話役の男がおゆきの家を訪ねてきた。世話役は、おゆきに会津の街で子守りの仕事を紹介すると言うが、おゆきは両親の墓があるこの土地を離れたくなかったので、この話を断った。
すると世話役は、ここは元々自分の土地なので10日以内に出て行ってもらうと言う。子守の口を見つけたというのは口実で、世話役はおゆきを追い出そうとしていたのだ。
幼いおゆきのこと、なす術もなく10日が過ぎてしまった。次の日は、世話役が家を取り壊しに来ると言う。
この日、おゆきは村ざかいのお不動様の祠の前に座り、これから先のことを思い、悲嘆にくれて泣いていた。すると、祠の中からなにやら声がする。おゆきが顔を上げると、なんと炎の中にお不動様が現れた。
お不動様は言う。「娘よ、案ずることはない。お前はこれからも川で採れる物を売るがよい。全ての裁きはワシがつける。」
次の日、おゆきはお不動様の言いつけどおり、川にシジミを採りに行った。すると、朝日が昇る頃、村を大きな地震が襲った。
山津波は村の家々を押し流し、土砂の下に埋めてしまった。しかし、不思議なことにおゆきの家だけが、たった一軒山津波に呑まれずに残っていたのだ。
そして世話役は、山津波に呑まれてしまったのか、それ以後二度と姿を見せることはなかった。
さらに、その後おゆきが川に行くと、川からシジミは消えており、代わりにキラキラ光るきれいな石が川から取れた。
これを宿場に売りにいくと高値で売れ、おかげでおゆきは裕福になり、その後幸せに暮らしたということだ。そしてそれからというもの、光る石が取れたことから、この辺りを宝川(ほうかわ)と呼ぶようになったそうだ。 
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