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日記

平成28年12月15日の日本昔話

綿帽子かぶった姥

会津若松の羽黒山には、男滝と女滝という滝があり、2つあわせて不思議滝と呼ばれていた。
そして、この滝の近くに魚釣りの名人の爺さまが住んでいた。爺さまが滝に夜釣りに出かければいつも大漁で、村人たちは爺さまの釣りの腕前に感心していた。
ところで、爺さまの家の近くには、もう一人釣り好きの若者が住んでいた。若者はどうにかして爺さまから釣りの極意を教えてもらおうとしたが、爺さまは若者には目もくれず、釣りの極意を決して他人に教えようとはしなかった。
ところがそんなある日、爺さまはひょっこり若者の家を訪ねて来たのだ。爺さまは若者に言う。「ワシはもう年で、最近足腰も悪くなって釣りに行くのも難儀になった。
そこで、お前に釣りの秘伝から道具一切を伝授しようと思う。その代わり、毎回釣ってきた獲物の幾らかを届けてくれ。」そんなことで秘伝が伝授されるならお安い御用、と若者は喜んだ。
次の日の夜、若者は不思議滝に出かけ、爺さまの道具で、爺さまに言われた通りのやり方で釣りと始めた。
すると、面白いように釣れ、明け方になる頃には魚を入れる魚篭(びく)はいっぱいになった。若者は喜んで爺さまの家に行き、釣れた魚の半分を爺さまに届けた。
それから若者は、毎晩夜釣りに出かけ、釣ってきた魚の半分を爺さまに届けた。ところがある日を境に、若者は爺さまに魚を届けなくなってしまった。
爺さまは、若者が約束を違えたものと思い、若者の家に行き若者を問い詰めた。
ところが若者が言うには、1ヶ月ほど前に釣りに行った時、滝で妖怪を見てしまい、恐ろしくてそれ以来釣りは止めてしまったのだそうだ。
爺さまは、何十年も不思議滝で釣りをしても妖怪などは見たことがなかったので、若者の言うことを疑っていた。そこで、若者が止めるのも聞かず、釣り道具を取り返し、不思議滝に釣りに行ってしまった。
爺さまは滝で釣りを始めたが、特に変わった様子はなかった。ところが月が高く昇った頃、にわかに水面が泡立ち、水面から綿帽子をかぶった姥が現れたのだ。
「出たーー!!」爺さまは腰をぬかして、その場から逃げようとした。ちょうどその時、爺さまの身を案じた若者が滝にやって来た。
化け物が出たと聞いて、若者は爺さまと一緒に逃げようとするが、よくよく水面を見れば妖怪と見えたものは、何のことはないただのカワウソだった。
滝つぼから出る泡を頭の上に乗せていたので、それが綿帽子をかぶった姥のように見えただけだった。
それでも爺さまは、もうこんな恐ろしい思いをするのはまっぴらと、家に帰ってしまった。翌朝、若者はまだ滝に妖怪がいると信じている爺さまに、取れた魚の半分を届けてあげた。
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