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日記

平成28年12月17日の日本昔話

三本枝のかみそり狐

昔、ある村はずれの「三本枝」という竹やぶに、人を化かすキツネがすんでいました。
村人たちがキツネを恐れる中で、この村の「彦べえ」という若者だけは、少しも信じていませんでした。彦べえは、たそがれ時になって一人で竹やぶに出かけていきました。
すると暗い竹やぶの中を、赤ん坊をしょった娘が一人で歩いていました。何となく怪しいと思い娘の後をつけていくと、「おっかあ、泊まりに来たよ」と、娘は一軒のあばら家へ入って行きました。
この様子を見た彦べえは「婆さん、娘はキツネで赤ん坊は赤カブだ」と、あばら家へ押し入りました。そして赤ん坊を婆さんから取り上げ、いろりの火に投げ込みました。
ところが彦べえの予想に反して、赤ん坊はそのまま焼け死んでしまいました。
彦べえは、恐ろしくなってその場を逃げ出しました。孫を殺された婆さまは、包丁を持ち出し「孫を殺した奴を生かしてはおけない、命を取ってやる」と、ものすごい形相で彦べえを追いかけました。
彦べえは、命からがら山寺に逃げ込み、かくまってくれるように頼みました。山寺の坊さまは、彦べえを本堂に隠し、追ってきた婆さまをなだめて、その場を何とかやり過ごしてくれました。
そして坊さまは「人を殺してしまったからには坊主になりなさい」と言い、彦べえの髪をカミソリで剃りおとしました。
その夜、彦べえは本堂に布団を敷いて眠りましたが、ふと目を覚ますとそこは竹やぶの中でした。しかも彦べえの髪の毛は全部むしりとられ、頭は血だらけになっていました。
これまでの事は、全て三本枝のキツネたちの仕業だったのです。
それからというもの、彦べえは決して見栄をはったり強がりを言ったりしなくなったそうです。
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