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日記

平成28年12月20日の日本昔話

姥清水

昔、みちのくは岩代の飯豊(いいで)のお山では年に一度、夏にお山参りが行われておった。男の子は13になると成人と認められ、泣くにも泣けぬ難儀なお山参りをするのじゃった。
いつの頃か、お山まいりの際に息子を神隠しにあわされ、あきらめがつかずにいた母さまがいたそうじゃ。
母さまは、村人が止めるのもきかずに女人禁制のお山に登っていった。「すえ~、末吉ぃ~」幾日もかかり息を切らせながら苦労して登っていった。
やっとこさ五枚山のてっぺん近くまでたどり着き、母さまは独り言を言った。「おらの息子とっちまうなんざ神や仏のすることじゃなかんべぇ~。」それを聞いた姥権現がくぐもった声で言った。
「お前の息子は岩場で足を踏み外し、谷へ落ちる途中、山びこのじいさんに呑まれたのさ。岩さぶちあたって死ぬより山びこの息子になった方が何ほどか良かんべぇ。呼ばってみろや」
母さまは呼ばってみた。「ヒョーイ、ヒョーイ」するとかなたの山から「…ヒョーイ…ヒョーイ…」と声が返ってきた。
母さまは息子の声さ聞いた喜びで泣き続けた。「おらぁ息子の声が聞けるこのお山さとどまりてぇ。」 年とってやっとお山へ来たもんで、もう帰る気力がなかった。
夜が明けた頃、そこには石になった母さまが伏していた。泣いた涙は池になり、ときたま、息子がその清水を飲みにきた。
神隠しにあった子たちもたくさん、母さまの情けをもらいにやってきた。冬になればお山参りの人もなく、たまには山姥が水呑みに降りてくるくらいで、山びこの息子もみんな、静かにゆっくり休むんだと。
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